Webデザイナーとして働くならどういう会社に入るのがいいのか?
ウェブデザイナーとして10年以上働いて5社を渡り歩いて来た私が考えるWebデザイナーとして働くならこういう会社で働くのがいいんじゃないか?という会社を経験から書いてみたい。
クライアントから直接仕事を貰っている会社
Webデザインはメディアづくりなので広告業に位置する業界と言える。
広告業と言えば電通や博報堂などを代表する代理店が強い業界。
そんな業界なのでかなりどぎつい階層構造になっていることが多く、電通などの大手が取ってきた仕事を子会社に作らせるとかが普通になっている。この子会社が作る場合もあればそれをさらに外部へ発注して孫請けみたいなところが作っていることもある。
私がいた会社は孫請けみたいな会社だったこともある。こういう孫請けみたいな会社はとにかく単価が安い事が多くバナーを大量生産する仕事やページの量産、リニューアル時の記事の流し込みなどを行ったりする。
そして大体の場合、スケジュールが鬼のようにタイトでありデスマーチになりがち。
普通のスケジュールなら余裕を持って簡単に終わるような仕事であっても1000記事をCMSに流し込む作業を貧弱な回線で対応するともはや24時間可動で対応しないと間に合わないということもあり寝ずに仕事をすることもある。
それが企業の仕事を直接受けている会社ならスケジュールをコントロールするのは自分たちの役目なのでそれほど厳しいスケジュールにはならないことがほとんど。
スケジュールがきつくなりそうなら外注に出してしまえばいいだけなので負担はそこまできつくない。予算も中間業者にマージンを取られない分利益率が上がって給料も高めになる。
ということで一つ目は仕事を貰っている会社が代理店なのか?企業と直接やり取りして仕事を貰っているのか?に注目して仕事を探すと良いだろう。
どういう仕事が多いのか?
私が今いる会社は印刷やWebを使った広告をする会社なので企画提案がとても多い。社員の半分以上が営業で直接企業に行って仕事を取ってきたり、コンペなどに参加して仕事を取りに行っている。
そんな時に持っていくプレゼン資料としての動くサンプルサイトを作るのが私達ウェブデザイナーの役目になっている。
こういう仕事だと今までの旧態依然としたIE9対応とかのサイトデザインをしなくても良かったり新技術をふんだんに取り入れたサイトをサンプルとして作ればいいだけなのでとても楽。
なんだかんだでWebデザイナーの仕事で一番時間を使うのがIE対応だったりする…。IEは11以上とかEdgeのみの対応で良いというのはとても仕事が楽になる。
古いクライアントが多いと仕事がつまらない
私が今まで働いてきた会社は凄く古い会社のホームページの更新作業とかばっかりだったのでとてつもなくつまらなかったリした。
特に大きな会社の場合、サイトがでかすぎて作る時に大規模なシステムを入れていてそれがIE6でしか動かなかったりするのがある。そんなサイトの更新をすると未だにバリバリテーブルデザインだったとかもある。
テンプレートガチガチでどこを修正すればいいのかなどかなり厳密に作られておりとにかく慎重な作業が必要。なのに誰かがわけのわからない場所をいじっていたりしてバグもしばしば現れる…。
給料がいいのはシステム屋
ぶっちゃけWebデザインメインの会社は相当有名なところでなければ単価が安くなりがちで給料も上がらない事が多い。
クライアント企業のWebサイトが売上にどれだけ貢献しているかが可視化されづらくWebデザインの価値を過小評価されやすいというのが原因である。
これが有名なデザイン会社などで有名なデザイナーの会社なら金をたくさんもらえるのだが大多数はとりあえずWebサイトが欲しいからなんかいい感じのサイト作って、お金はあんまり出せないけどねって感じで仕事を振ってくることが多い。Webデザインの会社などものすごい数存在しているので価格競争になってしまって仕事の奪い合いが起こっているというのも大きいだろう。
その点Webデザインがメインではなく、システム開発を行っている会社の場合だと大規模なシステム開発の予算の中でウェブデザインを受注するので単価が上がりやすい。
普通に小さい会社のサイトを作るとなると50〜80万とかの額が限界かな?って感じで大多数の会社はそこまで出せず平均30万とかになってくる。
それがシステムが入ればそのウェブサービスにとってシステムは金を生み出すための必要不可欠な道具となりそのサービスの売上に応じて予算も上がる。
となるとシステム全体で500万とかサーバーを含めて1000万とかの受注になるためWebデザイン費を100万とかに出来る。発注する側としてはWebデザインは別会社で30万円で作らせるからとかするよりもワンストップで作らせたい。担当者も楽をしたいからである。複数社に仕事を発注するとそれだけ仕事が増えてしまう。
ということでシステム屋のWebデザイナーはそれなりに給料が高い事が多い。
ベテラン社員がいるか?
Webデザインをやっている会社は小さい会社が多くて中には5人ぐらいしか社員がいない会社もある。
私が最初に入った会社はぶっちゃけ普通の会社の社内ウェブデザイナーであり、私以外Webについての知識を持つ人が誰一人いないという状況になった。そうなると全部の仕事が手探りで外注業者に電話してわからないところを聞いたりすることすらあった…。
こういう会社でははっきり言って成長出来なくてその会社が潰れてしまった場合経験年数にしては能力が低すぎるということになってしまいかねない。
ウェブデザイナーとしてちゃんとしたスキルを手に入れて日々成長していって将来的に路頭に迷わないようにしたいならベテラン社員がちゃんといて他にもバックアップの体制がちゃんと整っている会社をおすすめしたい。
私の今いる部署はディレクターが2人いてウェブデザイナーが2名の部署なのだがディレクターが結構ベテランでいろんな死地をかいくぐって来た人なので仕事がうまく回りやすい。
前いた会社の場合、私がディレクターだったわけだが営業が一人で仕事を取ってくるのでなんでこんな難しい仕事を安請け合いしてこんなスケジュールで取ってくるんだよ!ってことがとても多かった。仕事を取りに行く時は必ずディレクターと一緒に営業に行くと言うような習慣が全く無かったのが大きいだろう。
俺も今の会社に入って初めてものすごい最初の段階からディレクターが話を聞きに行くんだなと初めて知った…。もっと営業の人と連携しておけばあんなに無茶苦茶なスケジュールで仕事しなくても良かったのにな…。
ということで仕事においていちばん大事なのは経験豊富なベテラン社員であり社内の体制であるといえる。若い社員が多い会社は活気があっていいけれどはっきり言って経験不足が仇となりとんでもないデスマーチが繰り返される可能性も考えておいたほうが良いかもしれない。
Webデザイナーとして働くならどういう会社に入るのがいいのか?のまとめ
私はWebデザイナー歴早10年以上となって割りといろいろな経験をしてきた。
社内Webデザイナーとしてフルフラッシュのサイトを手探りで作っていたり、システム開発の仕事をさせられてドットネットフレームワークで会議室予約システムを作ったり、Webデザイナーとは程遠い手書きの会員登録用紙をVBで作ったスタンドアロンのソフトでひたすらデータにするという地味な作業を何ヶ月もさせられたりした。
デスマーチも10回以上は経験しており徹夜の日数は数え切れない。東日本大震災の日も寝ずに作業してやっと一段落ついて帰ろうかなと思っていたときだった…。
そんな色々な経験をしてきた私ではあるが今いる会社が一番いい会社だと思っている。社内の体制、ワークライフバランスの取れた働きやすさ、仕事内容、美人女性社員の多さなど総合的に判断して相当な高さだと感じている。
Webデザイナーとして幸せに仕事をしたいならちゃんとした会社に入るというのはとても重要なことなので簡単に入る会社を決めてしまわずたくさんの会社をまわってしっかりと見定めて入社することをおすすめしたい。
コメントを残す