ホームページの相場が高い?適正相場はいくらなのか?
ホームページ(正確にはウェブサイトだがここではわかりやすいように一般的な名称であるホームページとする)ほど相場がわかりづらいものはない。
色々なところで書かれているので相場がどんなもんかは調べてもらいたいのだが、ちゃんとした制作会社に頼めば長めのLPだとデザイン・コーディング含めて30万円以上はする。
WordPressを使った自分で更新できるサイトをデザインからコーディングまで全てやるとしたら80〜100万円はすると思っておいたほうが良いだろう。
なぜこんなに高くなるのか?
まず、ホームページの原価というのが何で出来ているのか?を知る必要がある。
ホームページの原価は他の商売のように素材というものが無いので非常にわかりにくいがほぼ全て人件費である。
デザイナーの人件費、コーダーの人件費、ディレクターの人件費、営業がいる会社なら営業の人件費、他にも販管費なども人件費だ。
これらの人件費を合わせるとホームページの原価が出る。
原価は原価であって会社としては利益を上乗せする必要があり、それを入れてホームページの値段が決定する。
ブックオフみたいな原価がタダみたいな店もあるが普通の店なら原価率は40%ぐらいであり、中古屋などをみていると売価の半額ぐらいで商品を仕入れている。
ホームページを作る時も原価に利益を上乗せして売る。
例としてLPの作成で計算してみよう。
まず、デザイナーが時給2500円で8時間、5日稼働するとすると10万円になる。
そのデザインをコーディングするのにコーダーが時給2500円で8時間、3日稼働すると6万円。
ディレクション費がこのレベルだと25%となるので20万円×0.25で5万円。
合計すると原価は21万円となる。
通常原価率は50%程度となるので40万円で妥当な価格設定になる。これが高いと感じるか安いと感じるかは人によるが長年ウェブ業界にいる人間からすると妥当な料金設定だと思うだろう。
まぁ上記料金は勝手のわからない新規顧客でウェブの知識もあまりなく、かなり面倒な修正が何度も来る可能性を加味した価格設定となっているのでお得意様で何度も仕事を一緒にやってどういう客なのかわかっていれば出精値引きとして10万円ぐらいは値引くため新規のLPなら30万円ぐらいになるのが普通ではある。
プログラミングが入ると値段が跳ね上がる理由
LPの場合、プログラミングはあまりなく、動きをつけたとしてもちょっとジャバスクリプトで動かすぐらいなのでそれほど費用は上がらないがWordPressを使ったサイト作成であったり、独自のデータベースを使ったサイト作成だったり、エクセルのデータを取り込むなどの作業が必要なサイト作成にはかなり高額な費用がかかる。
それはなぜか?というとプログラマーの人件費が高いからである。コーダーの人件費相場が2500円ぐらいなのに対してプログラマーは5000円ぐらい。そうなれば値段が跳ね上がるのは理解できるだろう。
そしてプログラミングの修正がちょっとした修正なのに追加費用として何万円も要求することがあるが、それは素人からするとちょっとした修正であっても何時間もかかる作業である可能性がある。それぐらい完成したプログラミングを修正するのは手間がかかる。
時々、完成後に仕様にない機能を求められることがあるが最初から作り直しレベルの仕様変更だったりして何日もかかりますよ?というと納期は変えられない、費用も追加できないとか言い出すクライアントもいる。
やらないと金が貰えないことになる事があるのでやることがほとんどだが、基本こういうクライアントはブラックリストに入れて二度と仕事をしないし、どうしてもやらなきゃならない場合は3倍の見積もりにして他の制作会社に投げることになる。
まとめるとプログラミングが入るとプログラマーの人件費の単価がそもそも高いし、仕様変更がしょっちゅうあるのでその分を見込んで最初から多めに見積もりに入れとかなきゃ下手すると稼働時間が増えすぎた場合、人件費が膨らみすぎて赤字になることすらあるからだ。
今働いている会社でも年に何度かは赤字になるプロジェクトがある。それは大体が新規のクライアントであるため新規のクライアントの場合はかなり多めに費用を見積もっているのが普通。それでも赤字になることが多いのだ。
発注する側がしっかりとした仕様を作っていて予算もしっかりと取れる会社なら、その後の付き合いが上手くいくが、ここの会社は他の3倍もらっても割に合わないと思われればムダに高い金を払い続けねばならないだろう。
ホームページというのは出来たら終わりというものではなく、それを使って金を稼ぐものなので半年に一度や1年に一度は必ず修正が発生するだろう。その追加費用が高くなるか安くなるかはクライアントの出方次第となるわけだ。
フリーランスの立場での制作費
フリーランスのウェブデザイナーやコーダーの場合、自分の人件費がほとんどになる。
必要経費は素材サイトを使っていればそのサブスク、アドビを使っていればクリエイティブクラウドのサブスク、他にはパソコンの買い替え費用やらオフィスを借りていればその費用などが経費になる。
そういうのを入れたとしても大半が人件費である。
なので客からするとホームページの費用として80万円請求されたらなんでお前の人件費がこんなに高額になるんだよ?って思われることになる。
私の場合は基本的に80万円かかる時は100万円の見積もりを作り、値引き20万円として80万円にする。そうすれば客からすると相場が100万円で80万円で作ってくれるなら安く出来たとなるわけだ。
相場がよくわかってない客がほとんどなので見積もりは高めに設定しておくことで本当の価格を妥当、なんならちょっと安く出来たと思わせる事ができるわけだ。
これでも高いと言ってくるなら大体が最終的に割に合わない仕事になるため断ることになる。
その仕事が自分の成長につながるとかその仕事が次の客寄せに使えそうとかなら多少割に合わない赤字の仕事だと思っても投資と考えてやることはあるがやらないほうがいい仕事をやる必要はない。
Wixやジンドゥーを薦めて終了となる。
ホームページ制作費は高すぎるのか?まとめ
ホームページはちゃんとしたのを作ろうと思ったらどんなに安くても30万円ぐらいかかると考えておいたほうが良い。
それ以下でもいくらでも作るって駆け出しのウェブデザイナーはごまんといるだろうがクォリティーを求めることは出来ないだろう。高度なことを頼もうとすると断られ逃げられる可能性がある。
安い駆け出しに作らせるとウェブマーケティングもわからないのでSEO的に問題があったり、更新のことを全く考えていない設計になっていたり、後々高くつく可能性もある。グーグルアナリティクスでの解析やグーグル広告などのリスティングなどホームページを使ったビジネスの相談をしてもわからないと言われるのが関の山だろう。
ホームページを使ってちゃんとしたビジネスをしたいならちゃんとしたお金をかけておいたほうが後々安くつくのである。
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