スクールでWebデザインの勉強をするべきなのか?
Webデザイナーになるためにはスクールや専門学校へ行ったほうが良いのか?と言うような質問をよくされるのだが、私は独学だけよりもスクールへ行ったほうが良いと思っている。
今回は私がスクールでWebデザインを学んで就職した話を紹介してみます。
私が職業訓練校でWebデザインを学んだ話
私はWebデザイナーなのだがWebデザインの基本はハローワークの職業訓練プログラムで学んだ。
その時の経験を紹介していこう。
学校はどんなところか?
私の学んだ学校は日本有数の大都市である大阪駅にほど近い雑居ビルの一室だった。
部屋は3室ほどあり、普通のWeb技術のスクールにハローワークが委託する形。
他の教室ではプログラミングのコースなどが行われていた。
授業は朝9時から午後17時まで。休憩は授業の合間の10分休憩と昼の一時間休憩。
宿題は特にないが小テストが毎日あったので一応復習は毎日した方がいいんじゃないか?って感じ。まぁテストの点が良かろうが悪かろうがなんも無いので俺はやらなかった。
授業内容は?
私の受けた時期は既に9年もの年月が経ってしまったのだが、その頃はxhtmlとcssを学んだ。もちろん古いバージョンのやつ。今はhtml5とcss3だろう。
他、一応ジャバスクリプトの基礎やflashで使うアクションスクリプトの基礎などのプログラミングも少し習った。
ウェブ制作用のソフト関連はアドビ(フラッシュやファイヤーワークスなどその頃はまだマクロメディアだったものも)社のソフトの基礎を7日でわかるシリーズの教科書に乗っ取って進めていった。
使わないような内容もいっぱいあったが学校ってそういうところだからしょうがない。
先生はどんな人か?
一応元Webデザイナーで今はフリーの仕事をやりつつ講師もやる感じの40代の女性だった。
スキル的にはそれなりに出来るようだが、難しい質問をするとはぐらかされて流される感じ。それほどレベルが高いわけでは無い。
プログラミングは別の男の先生が教えてくれた。
他には就職の講習(基本的な敬語のマナーやパソコンメールの送り方など)も一応ハローワークのカリキュラムに入っているので別のスタッフが授業を月1回くらいしていた。
クラスメイトは?
ハローワークからの紹介なので、基本的に皆さん失業保険の受給資格を持っている。
なのでパートとか派遣社員とかを辞めて失業保険を貰いつつ暇だからカルチャースクールでも行こうかしら?って感じのおばさんとかも混じる。男は次の食い扶持のために来てるので真面目そのもの。
IT関係ということで必ず授業についていけない人間もでてくる。
最初の方いたのに途中から消えてしまった人も2人くらいいた。
基本的に授業についていけなくてもペナルティーがあるわけではないので、出来る分だけやってついていけないならついていけないで、もう諦めた感じでやってるふりすれば問題ない気もする。実際そういう人もいた。
向いてないことがわかっただけ無駄じゃなかったとか言ってたけど失業保険貰えただけ無駄ではなかったって感じかもね。
年齢層は幅広く、22歳だった俺とかが最年少で、上は恐らく50歳に近い人も何人かいたと思う。
周りの人との交流はあったのか?
私はタバコ組だったのでスモーカー連中と仲良くなって毎日一緒にご飯を食べにいっていた。席の近い人とは仲良くなりやすいので交流はよくあったと思う。
卒業後2年くらいは何人かmixiで連絡取っていたが今は何をやっているのかわからない。
ぶっちゃけ職業訓練のスクールはWebデザイナーになるにあたって役に立ったのか?
一応役に立ったと言っておく。自分自身ではWebデザイナーに何が必要なのかがわかっていなかったので3ヶ月という短い時間で一通りのWeb技術を教えてくれたスクールは役に立った。
でも、基本中の基本だけしか学べなかったので、Webデザイナーとして一人前になるまで働き始めてから3年くらいはかかったと思う。(普通の小さなサイトなら卒業したてでも作れるレベルにはなる。ただし、本当のWebデザイナーというのはPHPやTCP−IPのプロトコルからWebマーケティング・SEOの知識まで必要とされる)
Google先生こそ学ぶべき師
はっきり言ってスクールは本当に基礎の基礎しか教えてくれない。
実践で使える内容は現場に出てから自分でGoogle先生に聞いて学ぶものなのだ。ググってググって最終的に英語のリファレンスサイトに辿り着いてコードを読み解いてやりたいことを実装するのがコーダーの宿命。Webデザインはデザインも大切だが基本的にパソコンでちゃんと動くようにするのが仕事となる。
独学出来る自信があればスクールなど不要
勉強の仕方を知っていて独学で出来る人は独学でもいい。
ただ、本当にWeb業界が全くの初めてだという場合は、3ヶ月くらいの短いコースへ行ってみるのもいいんじゃないかと思う。
htmlとCSSの基礎を独学で学んでジャバスクリプトでサイトを動かせるようにするのはもちろん、PhotoshopやIllustrator、Flashの使い方を体験版をダウンロードして勉強してサンプルサイトを最低10サイトくらいはAtomやSublimeTextなどのテキストエディタで作ることが出来るようになれるなら独学でいいだろう。
いろんな意見に惑わされているようではダメ。自分を信じて進むのみ
いろんなサイトでスクールの是非論を調べても「スクールなど無駄」とか「スクールで教えてもらおうという根性ではWebデザイナーとしてやっていけない」とかの意見が多数を占める。
俺は、職業訓練校という失業保険を貰いながら行けるWebのスクールでWebデザイナーの基礎を身につけた。
このスクールに行ってなかったら、何をどうやればポートフォリオを作成することが出来るのかとか、サンプルサイトをどうやれば作ることが出来るのかとか、必要なソフトの細かい基礎知識など学ぼうとすれば独学ではかなり時間がかかったと感じる。
やはりスクールと言うのは0からWebデザイナーになるためにはかなりの近道だった。
身近に相談出来る人がいる環境があることは大事
就職先を探す場合にしても色々と説明をしてくれて、最初から正社員になるのはかなり難しい業界だから、まずはアルバイトなどで経験を積んでから正社員を目指した方がいいとか派遣社員で入って正社員への登用を目指した方がいいとかのアドバイスをくれたりした。
こういう相談を出来る人が近くにいるというのも本当にありがたい。
スクールの生徒同士での飲み会で色々と質問したりして話し合うのもモチベーションを上げるのにかなり役立ったと感じる。
基礎があれば応用へ進める
たしかにスクールを卒業していきなりWebデザイナーとして仕事をし始めて、無茶ぶりみたいな内容の案件をふられてサイトを作成した時などは、正直スクールで学んだ内容だけでは全くどうしようもなかった。
フリーのCGIを設置してパーミッションの設定をするところなど全く習っていない。
でも、Google先生に聞けば大体のことは解決する。
実務から学び成長すれば生き残れる
会社に入ってからの勉強法はとにかくいろんな案件をこなすこと。
かなりわけのわからない内容の案件がふられることがあるだろう。全くWebのことをわかっていない営業がWebの仕様を無視した内容を実装しろと言ってくる。
どう考えても無理だと思っても、無理だと言わずに一旦いろいろと考えてみる。そうするとその過程でものすごく色々なことを学ぶことが出来る。今まで知らなかったjavaScriptの仕様や、javaScriptで実装できなくても簡単なPHPを使うことで不可能を可能出来たりして日々成長を実感できる。
難しいことを調べて可能にすることが楽しくなれば、この業界で生きていくことが出来る。
逆に何でも教えてもらわないと出来ない人間は確実に成長せずにこの業界から去ることになる。
ものすごく目の荒いふるいにかけられ続けても残り続ける人にしかWeb業界は生き抜けない。
Webデザイナーにスクールは必要か?のまとめ
Web業界は特に資格など必要なく、常に人手不足なので給料が安くても長時間労働でも大丈夫ならスクールなどに通わなくても飛び込めばWebデザイナーになれる。超ブラック企業ならね。
まともな会社に入りたかったらスクールへ行き、ちゃんとしたポートフォリオを作成してからスタート地点に立った方がいいだろう。
スクールが近くにないという人にはテックアカデミーのWebデザインコースで基礎を学ぶのがおすすめです。週に2回、挫折しないパーソナルメンターシステムというマンツーマンで学べる機会があるのが特長です。
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