フロントエンドはバックエンドに比べて割に合わない理由
Webプログラミングの世界はフロント側とバックエンドが存在している。
私はフロントエンドエンジニアとして今働いているわけであるがバックエンドと比べて割に合わないなと思うところを紹介してみよう。
フロントエンドは給料が安い
バックエンドのエンジニアの給料とフロントエンドのエンジニアの給料を比べるとバックエンドの方が平均給与が高くなっている。
https://www.itstaffing.jp
フロントエンドエンジニアに近いWebデザイナーの平均給与レンジとサーバーエンジニアやネットワークエンジニアの平均給与を比較するとバックエンド側の平均給与が高いことがわかる。
人のレベルや会社のレベルによって上下はするだろうが平均的にみて稼げるのはサーバーサイト、バックエンド側のエンジニアだということがわかるだろう。
なぜこのような状況が発生するのか?であるが、私の予想ではフロントエンドの開発環境は自分でも構築しやすく、HTMLやCSS、javaScriptなど誰にでも一通り使えるレベルまで独学出来る点が大きいと思う。
簡単に独学できることにより、フロントエンドエンジニアを志望する人が増えて競争過多になり給与額が上がりづらいというのもあるでしょう。
サーバーサイドの勉強をしようとすると環境構築までに挫折する人は多い。私の頃はアパッチをウィンドウズにインストールするところからやる必要があったりしてすごく辛かったが今ではザンプやマンプなどの簡単にサーバー環境をローカルに構築できるソフトが出てきたりして少しはましになっている。
ただ、ザンプやマンプを使ってもオラクルの実データを使った開発の練習などは自分では出来ず、かなり複雑なRDBを使った管理システムを作ったりするのはちゃんとした会社に入ってOJTで身につける必要があるだろう。
私は全国の不動産データを使ったイントラシステムを担当したことがあるがデータ数は100万件をゆうに超えるデータであった。実際に運用している既存のソースを改修して新機能を追加するなど独学ではまず無理だっただろう。
そう、サーバーサイドのエンジニアはこのちゃんとした会社に入って、ちゃんとした勉強を行い、実績を積むという部分が必要になってくる事が多いためフロントエンドエンジニアと比べて学習コストが高いと言えるのである。
フロントエンドエンジニアの仕事は割に合わない事が多い
フロントエンドエンジニアをやっていて割に合わないなと思うところがデザイン変更が急に起こることである。
渡されたイラレのデータを使って必死で組み上げてかなり頑張ってコーディングしても、かなりの頻度で後から機能追加とか文言追加、バナー追加などで3列だったところが4列になったりすることがある。
こういうちょっとした修正が物によってはかなり面倒な修正が必要だったりして、クライアントからすると「そんなに大変じゃないでしょ」みたいな感じでどんどん似たような修正を打ち込んでくることがある。
こうなってくると本当に長時間の労働が必要となってしまい、手戻りだけで初期のコーディング時間を大幅に上回ることすらある。
サーバーサイドの仕事の場合は、ちょっとした修正みたいなのがあまりなく、基本的に機能追加で追加見積もりを出すためとりっぱぐれる事はまずない。
フロントエンドエンジニアの修正の場合、ちょっとした修正に追加費用を言い出しづらい感じがあり、相当大規模な修正でなければ言いなりで作業するしか無いのが現状である。
フロントエンドは検証が面倒
サーバーの場合、PHP7とかRubyとかちゃんと動く環境が決まっているので検証はそれほど大変ではない。DBもMySQLとかオラクルとかちゃんと決まった環境がある。
ただ、フロントエンドの場合はそうも行かない。どういうことかと言うとアイパッドで見ている人もいれば、ウルトラワイドモニターのディスプレイでみている人もおり、スマホでもアンドロイドもいれば、iOSの人もいる。
ということでとにかく色々な検証機でテストを行う必要があるし、PCとスマホでちゃんと見ることが出来ていてあとは本番化って時にアイパッドで崩れて表示できないということがわかった時、対応に大慌てになったりする。
昔はIE6というモンスターのためにフロントエンドエンジニアは不眠不休の対応を迫られたりした…。今でも生き残っている最後のIE、11がCSSの縦書きで訳わからない表示になり対応を迫ってくることがある…。
流石に古すぎるアンドロイドのバグなどは対応しなくても良いが、シェアが5%程度あるようなブラウザは対応する必要がありとにかく面倒…。
フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアを比較するまとめ
私はフロントエンドを主体としてやりながら、わかる範囲でバックエンドもやる感じのプログラマー兼コーダーなのであるが、基本的にフロントなので給料水準はエンジニアとしてはかなり低いレベルである。
ただ、サーバーサイドのエンジニアの仕事は似たような案件が多く、データーベースをソートしたり出力したりフォームの値を次の画面に引き渡したり、SQLでDBに格納するなど正直そんなに面白いものではない。
フロントエンドの仕事の場合、色々な案件に関われて、フロント側の構築をすることが出来るので見た目に面白い動きを作ることも出来るし、私はフロントの仕事のほうが好きなので割に合わないと思いながらもこの仕事を続けている。
もしもプログラミングでお金をたくさん稼ぎたいという人がいるのなら迷わずLAMPなどの技術を身に着けサーバーサイドエンジニアになった方が良いだろう。
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