2024年のWebコーダーに求められる技術

2024年、私は転職活動を行い大手企業のコーダー(派遣社員)になった。

正直長い間Webコーディングを仕事にしてきたがこの会社に入ってかなり色々と新しい技術を学ぶ必要が出てきて戸惑ったので、今回は現代のWebコーダーが必要とするアプリや技術について紹介したい。

私の経歴について

軽く私がこれまでやってきた仕事について紹介しておくと、まず2007年に職業訓練によってWebデザインの基礎を学びWebデザイナーとして企業の社内Webデザイナーとして働き始め、その後システム開発会社でシステムのテストなどをしながらVBでアプリを作ったりVB.NETでWebアプリを作ったりしてプログラミングの基礎を学ぶ。
更に転職したあと、Webディレクターなどを経てプロブロガーへ。現在はブログ収入を得るのが難しくなったため派遣社員としてコーダーをここ5年ほど続けている。

これまでのコーダーに必要とされた技術

これまで私がコーディングをしてきた中で必要とされてきた技術は以下の通りだ。

  • HTML,CSS,JSによるコーディング
  • AdobeのPhotoshop、Illustrator、XDの操作
  • Filezilla等によるアップロード作業
  • WordPressのテンプレート作成
  • ちょっとしたPHPの変更作業
  • jQueryによるサイトの動作作成
  • SassでのCSS作成

大体の仕事は上記の技術でこなしてきた。
それが今回の企業でのコーディングではかなり通用しなくなっていたのでそれを以下にまとめる。

最近のコーダーに必要とされている技術

  • Gitによるソース管理
  • Gulp等によるサイトの自動生成
  • AWSによるサイトのアップロード
  • VPNによる接続先切り替え
  • BackLogによる進捗管理
  • Figmaでのデザインデータやり取り

もちろん、これまでのコーディングで使っていたものは出来て当然という感じであった。

案件によってはAWSではまだ管理されていなくてFileZillaでSFTP接続をしてアップロードするサイトも一部あるし、LP等の場合はGulpで管理されていないものも中にはあった。
それでも基本的に全ての案件がGitで管理されていて案件のクローズ時には必ずディレクターにバックログからプルリクエストを送ってマージして貰う必要があるなど今までの会社とはだいぶ違う感じで驚いてしまった。

他にも今後jQueryからReactに置き換えて行く予定なので勉強しておいてくださいと言われるなどどんどんコーディング技術が新しくなっていることを感じた。

jQueryのようなめちゃくちゃJavaScriptを扱うのが簡単になるフレームワークを何故Reactに置き換えなければならないのか?と言うとどうやら同じ変数が出てきて挙動がおかしくなる可能性があるらしくReactで作成されたサイトではjQueryが使えないとのことだ。

ReactはWebアプリを作る上で今の標準技術となってきていてシステムとの連携が必要なサイト作成にはReactを使い、jQueryは使えなくなってしまう時代なのである。

なので私のようなどっぷりとjQueryに染まってしまってJavaScriptを書くことが殆どなくなってしまった人間からするとまたJavaScriptを学び直す必要性が出てきている…。

GulpなどのHTMLデータ自動生成ツールも当たり前になっていて最近ではViteと11tyでの構築が標準化されているとのことだった。今までVSCodeでターミナルを使ったことがなかったが今ではすべての案件でまずターミナルを立ち上げてnode -vでnodeのバージョンを確認し、バージョン管理ツールvoltaでバージョンを変更し、npx gulpとかnpm run startとかでコーディングが始まるのである…。こんな時代になるとはね…。便利だけど本当に必要?って気もする。

新技術を使う上で戸惑ったところ、引っかかったところ

今回の会社は派遣元の◯クルートエージェントの不手際がひどく、契約継続を双方が希望しているのに自動的に契約終了という扱いになったので次の会社を探して採用が決まったタイミングで手違いでしたと言われたため、2ヶ月での契約終了となってしまった。
まぁこちらとしてはあまりにも自分が使えない人間である感じになってしまい、だいぶ辛かったのでこれはこれで良かったのかもしれないと思っているが…。

ものすごいストレスになった新しい技術について触れておくと、まずVPN接続から。

ちゃんとした会社であり、リモートワークだったため基本的にVPN接続で不正アクセスを遮断する仕組みになっていたのだが、関わる会社が多く、どれも違うVPN接続での管理になっていた。

そのため、毎回違う案件が出てくるたびに接続設定を変えたり、どれで接続するのかマニュアルを読み直したりする必要があった。

もしも、違うVPN接続でGitクローンを行おうとするとエラーになって出来ない…。Gitのエラー文を見るだけでは何が原因か分かりづらく、プロキシが原因のことが多かったのでそれかと調べたり、容量が大きすぎてクローンできなかっただけだったり、プロキシが社内のネットワークの場合とVPN接続の場合とでhostを書き換える必要があったり…本当にややこしすぎる。

Gitの管理もバックログだけならいいのだが他にもビットバケットやらギットラボやら別々になっていてどれがどれで管理されていたのかでパニックになる。

コーディング作業で時間がかかるということはほとんど無く、コーディングの仕事は順調に進めるものの毎回Gitの管理でコーディングよりも時間がかかったりしてしまっていた。

Gitについてもこれまではクローンしてブランチ切って作業してプッシュしてあとは任せた!って感じのことしかやってこなかったのだが今回はコーダーがdevelopとのマージとかまでやる事になっていてミスるとわけわからなくなって戻したら戻りすぎてわけわからない更新ファイル数になってしまったりしてパニックである。

用語もフェッチとかリベースとか英語の苦手なおじさんには厳しいシステムだと思う…。

あとはAWSによるアップロード作業。一回手本を見せてもらったがマジで意味がわからなすぎて一切理解できず、自分でやってみようとしたがアカウントの許可が出ないまま契約終了。何もかもいちいちアカウント開設が必要で本番アップの場合は指紋認証で入れる部屋でやるか、踏み台サーバーを使う必要がある。しかも社員の立ち会いが必要。

今までの会社では考えられないレベルの厳重さである…。まぁ今までが杜撰過ぎたというのもあるが…。WordPressのバージョンアップで30分ぐらい本番サーバー止まったことあったしな…今考えると本当に恐ろしいことだったよ…。

2024年のコーダーに必要な技術まとめ

昔はコーダーでもアドビのソフトは使える必要があったと思うが今回の会社では全てFigmaでのデータ作成が行われていてPhotoshopやIllustratorなど出番なし。

ウェブ制作会社はクソ高いアドビ税から徐々に脱却しようとしているのかもしれない。

あと、色々面接に行ったがどこの会社も今は案件の管理をBacklogのGitで行っているらしく、少し前みたいにGithubでの管理ではなくなっていた。一部まだGithubも残っていたが基本どの案件もバックログのGitで管理している。

今後コーディングの仕事を見つけるために必要な条件としてはGitとHTML,CSS(Sass)そしてJavaScriptの重要性が非常に上がっていると感じる。どの案件でもJavaScriptは必ず出てくるし、企業の側も採用するならJavaScriptがわかる人を採用したいという感じになっている。
Webアプリとの互換性を考えると共通言語であるJavaScriptの重要性は今後も増すばかりだと言えるだろう。

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